特集 シンガポール

特集「シンガポール」

「特集 シンガポール」は、奇蹟の国シンガポールのリアルな情報を発信し、この国でのビジネス情報を、日本企業向けに継続的にお伝えする。

奇跡の富裕国家 シンガポールは、どうやって誕生したか?
その1 世界の貿易拠点 シンガポールの誕生

奇跡の富裕国家 シンガポールは、どうやって誕生したか?その1 世界の貿易拠点 シンガポールの誕生
奇跡の富裕国家 シンガポール
あなたは、アジアのエリアで、日本よりも、国民一人あたりのGDP、つまり富が高い国をご存知だろうか?世界で、主に、国民一人あたりのGDPが高いのは、北欧や中東などの富裕国が上位を占める。その中にあって、世界第8位、アジアで第1位に輝くのが、シンガポールである。
ちなみに、その内情が凄まじい。
国民6世帯のうち、1世帯が、可処分個人資産100万USD(日本円で約1億2000万円)を保有している。そして、10世帯のうち、1世帯が、可処分個人資産1000万USD(日本円で約12億円)を保有している、という国だ。

つまり、小学校50名のクラスの子供のうち、5名の子供の家庭が、可処分個人資産12億円を保有しているという計算になる。…

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奇跡の富裕国家 シンガポールは、どうやって誕生したか?
その2 シンガポール建国 それは危機感に包まれた絶望の瞬間だった

奇跡の富裕国家 シンガポールは、どうやって誕生したか? ~その2 シンガポール建国 それは危機感に包まれた絶望の瞬間だった~
シンガポール建国 その絶望の瞬間
1965年8月9日。
この日、マレー半島の先端に付属品のような形でくっついていたエリア、マレーシアの一州だったシンガポールは、単独の独立国家となった。
今、21世紀の世界に生きている私たちにとって、シンガポールは、まさに、アジア最高の富裕国であり、しかも、世界中の人たちを引き付ける魅力的な旅行先でもあるから、その独立は、定めし、シンガポールにとって、輝かしいものだったに違いないと、思うかもしれない。
普通、ある国家の独立といえば、長年に亘って、その国の人たちが独立のために戦い、独立を勝ち取った、極めて栄誉ある事件だ。

しかし、シンガポールの場合、違った。
シンガポールの独立は、栄誉どころではない。まさに、シンガポールにとって、絶望の瞬間以外の何者でもなかった。…

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マーライオンが水を吐くところは、巨大な溜池だった!?

マーライオンが水を吐くところは、巨大な溜池だった!?
シンガポールの水事情
前回の記事で執筆したように、1965年8月9日の、シンガポール建国は、シンガポールにとって、絶望の瞬間だった。

マレーシアから追放されたシンガポールには、国家として乗り越えなければならない難題が山積していたのである。
その最大の課題のひとつが、シンガポールの「水」事情であった。…

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凄まじい教育立国

凄まじい教育立国
人口が極端に少ないシンガポールがとった政策は、超・教育立国
シンガポールがマレーシアから独立した時に山積していた課題で、水の不足という切実な問題に続く、次なる大問題は、国内に資源が一切ないこと、そして、人口が極めて少ないということだった。
兎に角、国の面積が、東京都23区程度しかないのであるから、そこには、世界の大国と国力を競争するだけの人口がいるはずはない。そして、中東の小国クエートのように、国内に奇蹟のような、油田でも採掘されればよかったわけであるが、残念ながら、シンガポールの国内には、そんなものも全くないわけである。…

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語学教育を柱にする立国戦略が、アジア一の金融センターを生んだ

語学教育を柱にする立国戦略が、アジア一の金融センターを生んだ
シンガポールの家庭の子育てでは、母親たちに、「子供の人生の天王山はPSLE」とまで言われるほどに、小学校卒業時で人生が決まってしまうという、この試験。何故、シンガポールは、このような極端に早い段階で、子供の未来を選り分けてしまうのだろうか?

その答えは、このPSLEの試験の科目構造をみると、理解できる。…
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カジノだけではなく、売春すら国家産業にする、シンガポールのしたたかなビジネス国家戦略

カジノだけではなく、売春すら国家産業にする、シンガポールのしたたかなビジネス国家戦略
シンガポールの売春エリア ゲイランは、国家が管理する一大産業エリア
日本でも、カジノという産業を観光の武器にするという構想の是非は政治的に議論されている。カジノ賛成派は、自国民がそれを利用することを制限しつつも、カジノが持つ観光客の誘致による経済効果に着目する。
つまり、カジノという産業は、ある意味、インバウンド観光産業として位置付けられるのだ。
日本など、先進国の場合、このような議論はカジノ止まりになる。

しかし、シンガポールでは、更に先に進む。カジノがシンガポールの国家産業であり、観光の目玉になっていることまでは、広く知られているが、シンガポールでは、売春も国家の公認産業なのである。…
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シンガポールでは、しぼりたて生ジュースから高級車まで、自動販売機で買える!

シンガポールでは、しぼりたて生ジュースから高級車まで、自動販売機で買える!
三つの「鎖国」衰退国家 日本
東京大学名誉教授で、国際政治学者の北岡伸一先生が、「今の日本には、2つの鎖国がある」とご指摘をされておられます。
一つは、「右の鎖国」
もう一つが、「左の鎖国」
右の鎖国というは、現在の日本に広がる歪んだナショナリズムのことです。
「日本というのは、いかに凄い国であるか」、ということと、「嫌韓」・「嫌中」をネットで言い立てて、それに迎合する大衆的・扇動的な有名人やタレントがもてはやされることを、北岡先生は、「右の鎖国」と呼ばれます。
左の鎖国というのは、世界の現実に目を背けて、憲法9条に立てこもることです。
憲法自衛隊のPKOなどの活動を、1930年代から40年代におきた日本の中国やアジアへの侵略戦争と同一視して、すべて反対する活動を、北岡先生は、「左の鎖国」と呼ばれました。
僕が思いますには、最近では、これに「コロナ鎖国」までが加わっています。…
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マレーシアに広がるシンガポール経済圏 ジョホール・バルの将来性は果たして?

マレーシアに広がるシンガポール経済圏 ジョホール・バルの将来性は果たして?
ジョホール・バル シンガポールに隣接するシンガポール経済圏のエクステンション都市
シンガポールは、これまでのコラムでも発信してきたように、非常に小さい国です。面積は、東京都の23区程度しかありません。

シンガポールの地下鉄や公共バスに乗れば、東西南北の端から端まで、一日のうちに、余裕で回れてしまいます。その小さなエリアの中心部に、世界の金融センターとしての機能が集まり、ニューヨーク・ロンドン・上海・香港などを本拠とする企業のブランチが集中しています。そして、そのタックスヘイブンとしての魅力から、GAFAをはじめとする世界の巨大な企業が、本社をシンガポールに置いています。

そうなると、当然、シンガポールの不動産の価格はすさまじく高くなります。…
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シンガポールの食を楽しむ ~シンガポールリバーサイド・マリーナベイ・サンズをそぞろ歩く~

シンガポールの食を楽しむ ~シンガポールリバーサイド・マリーナベイ・サンズをそぞろ歩く~
外食大国! シンガポール
シンガポールは、海外からの旅行者・ビジネスマンや投資家が集まり、そして、国民は夫婦共働きが殆ど。こんな人たちが、忙しく狭い国土を動き回る国です。国民は、非常に高い教育を、激しい競争の中で受けてきた付加価値の高い人たちですので、女性が結婚して専業主婦になることは、ほとんどありません。
家事や育児は、国家の移民政策のもとで来星した格安の移民のメイドによって賄われています。女性が家庭で家事をすべきだとか、男女が家事を分担すべきだ、などという、日本で行われている、経済効率性を無視した、無駄な議論がない国です。

そのため、休日も含めて、家庭の中で料理をし、食事をとるということが、まったく行われておりません。自炊という習慣が皆無の国家です。…
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マーライオンのブランディングで、失業国家から脱却したシンガポールの戦略

マーライオンのブランディングで、失業国家から脱却したシンガポールの戦略
マーライオンは「ブランディング」の最大効果を発揮した事例だ
僕は、経営コンサルタントとして、多くの企業の経営者を支援してきました。その中で、ブランディングが、企業の成長の躍進の原動力になった事例を、数多く創り出し、また成功の経験もしてきました。
ブランディングは、企業の成長だけのものではありません。国家もまた、ブランディングで、飛躍的な成長を遂げる場合があります。
シンガポールは、世界の国家の中でこのブランディグで飛躍的な成長をし、成功した国家の代表選手だと、僕は思っています。
そのブランディングの中心に位置するのが、おなじみの「マーライオン」なのです。
今回のコラムでは、シンガポールが国家のブランディングとして、マーライオンを生み出した、その過程と戦略をみていきたいと思います。
そして、その戦略は、同じく世界に「ニッポン」ブランドで、インバウンドに挑む日本にとっても、非常に参考になる話だと僕は思っています。…
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