特集「未来志向で考える韓国ビジネス」

アメリカのニューヨークの金融系コンサルティング会社で仕事をしていた僕が、アメリカの次に、滞在期間の長い国をあげろと言われたら、それは韓国ということになります。

初めて韓国のソウルに、アメリカから行ったのは、それほど昔の話ではなく、1998年。韓国が、1987年に軍政から民政へ転換して、約10年後です。

この間に、アジアで日本に続く経済成長国として、「NIES」「4匹の龍」と呼ばれた、台湾・香港・シンガポールと並び、韓国も目覚ましい経済成長を遂げました。

しかし、韓国が民主主義国家として大きく変わりはじめて10年後のこの時期に、アジアを襲ったアジア通貨危機の津波を、韓国も大きく受けました。そして、そのために、韓国の基幹企業であった財閥系企業の経営支援のため、アメリカから、僕は、同僚とともに、はじめてソウルに入ったのです。

そして、韓国と僕の深い関係が、再度、生まれたのは、僕がビジネスの本拠を日本に移した2007年の後でした。

ここから、日本の大企業の、海外事業や経営コンサル事業の創業の責任者の取締役を数社渡り歩いた僕は、アメリカ時代に人脈を作った、韓国の財閥系企業と、自分の企業との事業提携をまとめあげ、この事業を動かすため、東京から韓国に通いました。

以来、韓国の財閥系企業や、その傘下の中小企業の経営者と、数多く交遊関係をつくりました。そして、その人脈を活かして、僕自身の事業を、URVグローバルグループの前身の企業でも構築してゆきました。

東京から、ソウルに飛んだ回数は、もう数え切れない回数となり、滞在した総日数も、相当な量に及びます。

それでも、僕が、いまだに、ハングルの読み書きも一切できず、韓国語を一切話せないのは、非常に忠実に僕のビジネスを支えてくれた、韓国のネイティブの日本語通訳者がパートナーだからでした。

僕が話す機関銃のような速さの日本語も、僕以上に早口で、正確な韓国語に同時に訳してくれ、文章も書きあげてくれる韓国のネイティブ通訳のパートナーのお陰で、僕は、いまだに、韓国語ができるようにならず(笑)、ビジネスの成果や対韓国の売上だけが、アップしてゆく結果を生みだしています。

英語や中国語に比して、いまだに、言語がまったくできなくても、ネイティブをしっかりとビジネスのパートナーにつければ、大きな海外事業の売上と利益をあげることができる、という証明を、韓国は、僕に齎してくれました。

韓国人には、英語や日本語の堪能な人が非常に多く、そのため、僕は、プライベートにおいても、過去、日本人女性と、ほぼ同じ人数の韓国人女性と恋愛をしてきました。

世界の国民国家は、どこの国でも、隣国同士は、必ず問題をかかえて、仲が悪いものというのが、国際政治の常識です。

「遠交近攻」の格言で、古の軍学が示す通り、必ず隣国とは、紛争の歴史があり、その例にもれず、日本と韓国の間にも、いまだに、解消できない歴史問題が横たわっています。

しかし、実際、ビジネスで韓国に行き、そして、個人的な恋愛や交遊を韓国人たちと結ぶと、このような歴史的なわだかまりというものを感じることは、まったくありません。少なくとも、韓国で、僕が政治的な日韓関係の悪化故に、ビジネスに悪影響を受けたことは、一度もありません。

年間を通して、休日というものを一切作らない僕が、唯一、休暇をとるのは、海外にビジネスで出張し、ビジネスの成果を出した後で、しばし、現地で、休暇をとって旅をしたり、遊んだりする時間なのですが、そんな時間を通して、僕は、韓国で付き合った女性たちや、ビジネスの仲間と一緒に、ソウルや釜山から韓国の各地を旅してまわりました。

そのため、韓国の隅々まで、僕は、韓国を回っています。

この特集は、そんな僕が、韓国人たちとの友情や恋愛を通して培った、韓国への愛をベースに、未来志向で日本と韓国が、ビジネスで共に、Win-Winの関係にどう立っていくかを考える素材を提供する、コンテンツ集にしたいと思っています。

どうぞ、お楽しみに。

ソウルの顔 明洞や南大門とは違うビジネスの顔を持つ江南を歩く

ソウルの顔 明洞や南大門とは違うビジネスの顔を持つ江南を歩く
日本人が大好きな明洞 韓国の風情が味わえる南大門
韓流好きの日本の女性が好きなソウルの街は、明洞(ミョンドン)でしょう。明洞は、韓国ソウルの政治の中心である青瓦台(韓国大統領府)にも近く、また、観光地や繁華街である南大門(ナムデモン)にも近く、ソウル観光のメッカといえます。
明洞には、日本語がメニューに表記されている店も多く(但し、僕らのような、韓国で現地の方とビジネスで一緒に食事をしなれている人間にとっては、日本人向けの店は、驚くほど高く、日本で韓国料理を食べているのと大差ないのですが)、ハングルが読めない日本人にとっては、過ごしやすい街であるといえます。
ところが、いま、韓国ソウルのビジネスの中心地は、この中心地から拡散する傾向にあります。
ソウルが北朝鮮との軍事境界線である38度線から近いということもあり、韓国最大の財閥企業 サムソン電子が、本社を移した水原(スオン)だけでなく、ソウルの中でも、ビジネスの中心機能が、漢江の南、江南(カンナム)に移っています。…
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水産大国 韓国 ~ソウルの魚市場で、日本にない魚を仕入れて喰う~

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焼肉やキムチだけが、韓国料理ではない。

韓国へ出張に行き、現地のスタッフやパートナーと一緒に、韓国で3食の食事をしていると、「韓国料理」というものの深さがよくわかります。

日本で韓国料理の店に行くと、焼肉や、ビビンバ、そしてキムチと、大体、お決まりの料理が出されます。一方、日本に少ない韓国料理のお店で、韓国では非常に多いのが、魚の鍋や出す店や、お刺身を出す店。

何故、日本に少ないのかというと、おそらく、生ものである韓国産の魚は、日本に輸出ができにくく、日本になくて韓国にある魚の素材が、日本では仕入れられないからだと思います。

だから、是非、韓国へ旅行や出張へ行く方は、日本でも美味しい料理が食べられる焼肉や、ビビンバばかりを食べるのではなくて、韓国でしか食べられない独自のお魚を使った、鍋料理や、お刺身など、日本で食べられないものを食べてこられることをお勧めします。…
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日本よりも深刻な「超・少子化」韓国人の、「産んではいけない」本音に迫る

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日本は、世界の先進国の中でも、最も「少子高齢化」が進む国です。しかし、実は、「少子化」に限っていれば、韓国は、日本よりも更に少子化が急激に進んでいる国であるということを、日本では、あまり報道されていません。

韓国政府発表の、2023年の合計特殊出生率(一人の女性の数に対する、女性が生涯に産む子供の数の割合)は、0.72。これは、2022年における日本の合計特殊出生率1.26をはるかに下回っています。日本よりも遥かに、韓国社会は、深刻な少子化社会なのです。…
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