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インタビュー

大学の講師から、パズルトップメーカーの社長へ独立

《 企業紹介 》
シャフト株式会社

代表取締役の清水健太郎社長は、IT教育を専攻する大学の講師から、シャフト株式会社を起業し、独立されたという、異色の経歴のベンチャー事業家です。

ご結婚をされ、その4年後に、大学の講師を続けながら、勤務先である大学の承諾をえて、副業としてシャフト株式会社を設立。

そして、2021年に創業10周年を迎えられました。

この間、順調に売り上げと利益を伸ばされ、主力商品であるオリジナルジグソーパズルを、日本国内の販売高首位の事業に育て上げられました。

本日は、副業からスタートし、主力商品の販売高を日本トップのビジネスに育てて、堂々の独立を果たされた清水社長に、その道筋をお聞きしました。

■対談

シャフト株式会社
代表取締役社長
清水健太郎様
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シャフト株式会社 代表取締役社長 清水健太郎様
URVグローバルグループ
最高経営責任者 兼 CEO
松本 尚典
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URVグローバルグループ 最高経営責任者兼CEO 松本 尚典

清水健太郎社長インタビュー

松本:本日は、シャフト株式会社の清水健太郎社長にお時間をいただき、お話をお伺いいたします。
ご多忙のところ、ありがとうございます。

シャフト株式会社の商品

松本:今、私はシャフト株式会社の本社にお伺いしております。本社の応接コーナーの壁面に、様々なサイズのパズルが飾ってあります。

清水社長オリジナルジグソーパズルというのは、お客様がご自身で撮影されたお写真をお預かりし、パズルに仕上げるという商品です。

弊社では、このように、パズルを、様々なサイズで制作することができます。

弊社では、このようなお客様のお写真を使った、他にも様々な商品を、取り扱っております。

パズルのほか、オリジナル時計など。

このうち、最も皆様にご利用いただいておりますのが、このオリジナルジグソーパズルです。

シャフトオリジナルジグソーパズル

松本:すごく大きいサイズで、写真をたくさん組み合わされているものも制作されておられます。

清水社長:そうです。お客様のご要望をお聞きし、写真を組み合わせて、この世界にオンリーワンのパズルを作ることができるのが、当社の強みです。

大学の講師から社長へ

松本:清水社長は、独立前は、大学の講師というご経歴です。大学の講師という安定した職場から、どうして独立をしようとお考えになられたのですか?

清水社長:大学の講師という仕事は、決して安定しているわけではありません。教授ポストも限定されております。私自身、結婚をして、家庭に責任を持たなければならないようになってから、自分の将来について、私なりに悩みました。

大学の講師としての未来像を自分の頭にはっきりと描けなかったのです。その結果、それなら、自分で起業しようと思い立ちました。

ただ、ではすぐに、大学の講師を辞めて起業ができるかといったら、それはあまりにも無謀です。そこで、最初は、副業という形で、大学の承認を受け、シャフト株式会社を設立しました。

松本:なるほど。

独立開業は、非常にリスクが大きいです。ご家庭を持たれ、責任が発生した後であれば、リスクをできるだけ避けたいですよね。

副業からスタートというのは、非常に賢いやり方だと思います。

オリジナルジグソーパズルのメーカーへの道のり

松本:さて、オリジナルジグソーパズルという商品の販売は、どのような経緯でスタートされたのでしょうか?

清水社長:最初、オリジナルジグソーパズルを当時取り扱っておられた企業様の販売代理店にさせていただきました。

そのうえで、私は、IT分野の講師でしたので、サイトの構築については、自分なりのノウハウがありました。

それで、自分で販売サイトを立ち上げ、これを工夫しながら育て、少しずつ売上げをアップさせていきました。

松本:なるほど、最初は販売代理店ビジネスからスタートされたのですね。

副業で始める場合、有力な企業の販売代理店や、フランチャイジーに加盟することは、賢い方法の一つです。

そして、その後、代理店業から脱却されて、自社の工房をお造りになり、そこで、メーカーとして、再出発をされましたね。

これは、どういった経緯だったのでしょうか。

清水社長:はい。実は、私自身、自社で製造まで踏み込むつもりは、当初は全くなかったのです。

ただ、販売量が多くなってくると、お客様のニーズに、取引メーカー側が誠実に応えてくれないことが多くなってきたのです。

例えば、オリジナルジグソーパズルは、ギフトとして購入されることが多いのですが、12月24日のクリスマスまでにお届けする商品の締め切りを、メーカー側に一方的に12月19日に設定されてしまったりしました。

でも、お客様からすれば、12月20日に申し込んだら、25日以降の到着です、と言われたら、納得できませんよね。

販売量が多くなるにしたがって、こう言った放漫な態度や、商品に対するクレームが、多くなりました。

お客様に誠実に向かい合うという姿勢を貫くには、これでは駄目だと、悩みました。

メーカーに申し入れても、誠実な対応が殆どとられませんでした。

このままでは、弊社の評判が落ちてしまうと危機感を抱いたのです。

それで、では自社で工房を創ろうと、思い至ったわけです。松本様に弊社の経営顧問についていただいておりましたので、相談に乗っていただき、私は、踏み切れました。

松本様にコンサルタントについていただいていなければ、メーカーに脱却することは不可能だったと思います。

松本:パズルの製造機は、そう簡単に売っていませんから、独自に開発しましたよね。

清水社長:その通りです。市販の製造機は、あることはあるのですが、それでは、とても弊社が販売しているような製品品質のパズルは、作れませんでした。

1年以上かけ、様々な工作機械のメーカーさんを松本様と一緒に探し、ようやく、製造を任せられる機械メーカーさんを見つけました。

そちらでも、もちろん、パズル製造機なんて作ったことはありません。半年以上の模索と開発期間をかけていただき、ようやく完成したのが、今の機械でした。

オリジナルジグソーパズル機械

松本:とても高額でしたよね。

清水社長:はい。弊社としては、社運をかけた投資でした。ちょうど、その時、父が定年退職をする時期にあたっており、父に退職の後の仕事として、工房長になってもらうことにして、ここにシャフトの工房が出来上がり、ようやく、納得のいく商品と販売体制ができました。

2022年の今年、長年頑張ってくれた父が、工房長を退職になります。

父のチカラがなければ、ここまで来ることはできませんでした。

心から父に、「ありがとう」「お疲れ様」と言って、送り出しました。

松本様には、シャフトの10周年記念、そして、今回の父の退職と、シャフトの節目に、お祝いの宴をしていただきました。

今後の企業の成長ベクトル

シャフト株式会社 清水社長

松本:代理店からメーカーに大きな成長をとげ、副業からスタートされたビジネスで、清水社長は、業界首位の企業を創られたのですが、今後、会社をどのように発展させていきたいとお考えですか?

清水社長:まずは、弊社のオリジナルジグソーパズルを、今以上に、様々なお客様にお使いいただきたいですね。そのための策を、一歩ずつ、前進させたいと思います。

今では、季刊で、お客様にシャフト通信を発行することも出来ております。こちらも、URVグローバルグループの花川さんに専属的に担当いただき、毎号、発行し続けていただいております。

販売面では、自社サイトに加え、楽天サイトもオープンし、多くのお客様にご利用いただいております。

楽天をスタートしてから、確実に、従来のお客様と違う層の方にもお買い求めいただけるようになりました。そういった意味で、より多くの層のお客様に、当社の製品をお届けできるようにしたいと考えています。

弊社の経営ドメインは、お客様のオリジナルな、お写真を使った、あらゆる商品の開発と販売と位置付けています。

そのため、例えば、オリジナルジグソーパズルをお買い求めいただいたお客様に、別の商品、例えば、オリジナル時計などをご提案させていただき、弊社のファンを一人でも多く作っていくことに、注力をしていきたいと思います。

総合オリジナル製品企業へ。

これが、私の目指す、シャフトの未来像です。

【インタビューを終えて】
~経営コンサルタントの視点~

副業で起業し、業界トップのオンリーワン企業を創造する

清水社長は、とても真面目な方だ。

「工場」という表現でなく、「工房」と表現されるところに、個別生産が生み出すオリジナルジグソーパズルへの誠実さが表れている。

「工房」という言葉を発するとき、清水社長の眼の中に、妥協を嫌う誠実な輝きを私は、いつも観る。

2021年に創業10周年を迎えたシャフト株式会社の記念日に、弊社では、お祝いの一席を設けさせていただいた。

清水社長も嬉しそうだったが、それと同じく、副業の代理店時代から、今のシャフトの規模に清水社長を支援して大きくしてきた私も、本当に嬉しかった。

創業直後から、企業を支援させていただき、10周年のお祝いをさせていただけるのは、経営コンサルタント冥利に尽きる。

シャフト株式会社様 創業10周年記念ページはこちら

シャフト株式会社様 創業10周年記念ページ

2021年11月11日に創業10周年を迎えたシャフト株式会社様の記念日に、弊社では、周年記念ロゴの制作、タグラインの制定、そして、お祝いの一席を設けさせていただきました。
創業当初から長きに渡り、経営コンサルティングにてご支援させていただき、10周年のお祝いをさせていただけるのは、非常に喜ばしい限りです。清水社長をはじめ、社員・スタッフの皆様方のたゆまぬ努力ゆえに、輝かしいご発展を遂げられた皆様の情熱に敬意を表し、さらなる飛躍を願い、今後ともご支援させていただきます。

シャフト株式会社様 創業10周年記念ページ

製品と顧客。

そこに誠実に向き合う経営者は、「副業」からスタートしても、「副」では納得ができなくなり、独立に向かう。その納得できないというこだわりこそが、アントレプレナーシップの神髄なのではないか。

総合オリジナル製品企業と自らの会社を位置付けて語る、今の清水社長には、「副」業という影は、もはや、微塵も見当たらない。

堂々たる、アントレプレナー企業の経営者の光が、清水社長には、さんさんと降り注いでいる。

COMPANY INFORMATION

シャフト株式会社(SCHAFT Inc.)

〒182-0022
東京都調布市国領町4-23-4-309
https://www.schaft-japan.com

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大学教授を定年退職し、65歳からご子息が社長を務める企業の生産部門でパズル職人に転身。今なお、仕事とお酒をこよなく愛する、魅力的でダンディなビジネスパーソン

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