うーん、うーん…
どうしたのじゃ?
何か、困っているのかの?
あ!のりさんだ!
今、自分の目指す事業の構想を練っているんですけど、そもそも私は何を売るのかっていう、基本的なアイデアが出てこないんです。
なるほどのう。
事業を目指す人が、まず、ぶつかる最大の課題は、そもそも、自分が何の事業をするか、何を販売するのか、というところが出てこないことじゃの。
私、何がやりたいんだろうっていう、一番基本的なことが、一番わからないんです。
とっても、情けない!
誰しも、起業をする場合、そこが一番重要で、かつ、一番悩むところじゃな。
そこは、焦らずに自分で情報を集め、模索しながら、しっかりと見つめる必要がある。
ただ、そこを考えるのに、重要なヒントがあるがの。
えっ!
ヒントがあるなら、それを教えてください。
ブルーオーシャンとレッドオーシャンという言葉を聞いたことがあるかの?
「青い海」と「赤い海」ですか?
マーケティングの世界では、競合や商品の成熟化との関係で、どのような市場を選択するか、という事業戦略の話じゃ。
成熟化した商品や、流行に乗った商品は、販売戦略が立てやすく、マーケットでの認知度や注目が得やすい代わりに、競合の参入も激しくなる。
つまり、栄養豊かなプランクトンが豊富な海に似ているということじゃ。このような海は、プランクトンが豊富なので、たくさんの魚が集まり、更にその魚を捕食する大型の恐ろしい魚も集まる。
生存競争が激しくなり、血みどろの海、すなわちレッドオーシャンとなる。勝つのは、資本力のある大企業で、中小企業は淘汰されるか、大企業のM&A戦略の中に収斂されていく。
みんながすぐに思いつく事業や、誰もが少しのノウハウで参入できるマーケットで勝てるのは、資本力ある大企業だけじゃ。
一方、商品ライフサイクルの上でまだ若い商品や、独自性が強いサービス、参入障壁が築ける商品、技術面での難易度が高い商品は、競合が入りにくい。よって、資本力の薄い企業が生き残ることができ、体力をつけて、大きな企業に成長することができる可能性があるわけじゃ。これが、ブルーオーシャンじゃ。そして、このような商品やサービスを選択して、ブルーオーシャンマーケットを選択することをベースに事業戦略を立案することを、ブルーオーシャン戦略と呼ぶ。
そっかあ。
私も、資本もなんにもないから、ブルーオーシャンを選択しなければならなのですね。
みんながすぐに思いつくような、安易な商品や独自性のない商品・サービスを選択すると、結局、大きな資本の会社に負け、生き残るためには、大資本の傘下に組み入れられてしまうか、負けて事業が続けられないということですね。
そういうことじゃ。
だから、事業を構想するときの出発点は、他の人ができない自分だけのサービスや、他の人がまだ扱っていない初期段階の発想に基づく商品・サービスを模索することじゃ。つまりは、「尖った商品やサービス」を選ぶことじゃ。
自分が作る商品やサービスがほかの人でも、簡単に提供できるというなら、事業戦略を、もっともっと練る必要がある。商品を尖らせる必要がある。
逆に、資本力のある企業の場合、寧ろ、このような独自性の強い商品やサービスによる事業の立ち上げには時間がかかるので、既に成熟化している商品・サービスを、M&Aや人材のヘッドハンティングで採り入れ、時間をかけずに、マーケットを捕りに行くレッドオーシャンでの勝者を目指すほうがよい。
勿論、最近では、巨大企業が、プラットフォマーと呼ばれる、ビックデーター収集能力の差別化を活かして、ブルーオーシャンで独り勝ちをするビジネスモデルも登場しているのじゃけどの。
うーん。わかりました。
私も、もっと自分の強みを見つめなおす必要があるのですね。
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